ダージリン・ガントク・カリンポン旅行記
2006年9月20日~10月2日


①9月20~22日:大雨に見舞われたカルカッタ
②9月23日:ダージリン到着
旅の出費

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①9月20~22日:大雨に見舞われたカルカッタ



友人の到着に合わせて、早朝に着いたカルカッタは小雨が降っていた。雨季は終わっているというのに。ということは”今月の西ベンガル州はずっと雨”というインドの週間天気予報は当たってしまうのか?いつもは適当なのにこういう時に限って当たってしまうのか??

さて、クーデターのため空港が封鎖される数十分前にバンコクを経った友人と無事に合流しタクシー内で今後の予定を話していると、なんと彼女はダージリンに行ったあとオリッサの我が家にも来たいと言う。そのため飛行機はオープンチケットにして来た、と。
おぉ、日本の友人がバランプールに上陸することになるなんて予想だにせず!旅のテンションがさらにアップ♪

市内に着いてから早速、自分と彼女のカルカッタ-オリッサ間の電車のチケットを確保しに予約オフィスへ。
インドで寝台列車など長距離列車を利用する場合、遅くとも1週間以上前に予約を入れないと希望の便に乗れない可能性が高い。特にお祭り期間でインド人の移動が多いときは2週間以上前でも席が取れなくなってしまう。今回はちょうど1年で一番大きいダッセーラとドゥルガプージャというお祭り休みとぶつかるためその混雑ぶりも年間最大のものと予想される。そのためインド人からも人気の観光地であるダージリン方面への往復チケットは3週間ほど前に購入済みだ。

私たちはまず通常のチケット予約オフィスに行ってみた。案の定、希望のオリッサ行きの便は連日前便満席。こうなったら一か八か、私も旅行者のフリをしてツーリスト枠を販売するオフィスへ行くしかない。

実は、インドの鉄道には事前予約ができない外国人旅行者向けに『ツーリスト枠』というものが設定されている。これは、各電車各クラスの数席をギリギリまでツーリスト用に確保していて、インド人にとってのピーク時期であってもパスポートさえ見せれば余裕でチケット購入ができるという外国人特典。当然、外国人の多い観光シーズンには希望通りに行かない場合もある。
※ただし主要都市のオフィスや主要駅窓口でしか購入できない。バランプールでは通常のインド人と同じように前もって購入している。


しかし以前、たいし堂氏がデリーでツーリスト枠を購入しようとしたところ、パスポートの労働ビザを確認され「旅行者ではない」ということで販売拒否をされた経歴がある。そんなわけなので、観光ビザではない私もこの外国人特典を使えないものと思っていた。

ところがどっこい、今回の係員は私たちのパスポートの表紙をチラッと見ただけでビザはチェックせず。そのまますんなり希望の便の希望のクラスに席が取れてしまった。なんてラッキー♪ と思っていたら、後に在印外国人に聞いたところ、この鉄道の特典は観光ビザかどうかは関係なく外国人であれば誰でも利用できるのだそうだ。

そう、これが私たちを惑わすインドの『俺ルール』
ここインドでは鉄道に限らず、観光地だろうが銀行だろうがどこでも従業員個人によってその会社・施設・店のルールが変わるのだ。その人が知らない場合は、できることでもあっさり「できません。」と言われて終わる(これまた毎日働いているくせに知らないことが多すぎる)。イレギュラーなことが発生しても上司に聞くとか調べようともしない。とにかく「できない」の一点張り。もしくは適当にその場でルールを作る。もちろん交渉(説得?)次第ではこちらに都合の良いルールに変わる場合もある。たいし堂氏は運悪く『俺ルール』にハマッてしまったのだ。

こういうことがあるので、インドでは時間や窓口を変えて違う人に質問をし情報を総合的に判断しなければならない。


チケットを無事買い終えたはいいが、雨が本格的に降り出してきて傘を購入せずには外を歩けなくなってしまった。
数種類の傘を売る露店で出された「これはBetter qualityだ」という傘を買う。私の「Best qualityはないのか?」との問いに、”無い”ときっぱり言い切っていたから仕方ない。確かに、ボタンを押せばバッと開くジャンプ傘ではないという点においてBetter感が漂っている。

雨は結局その日一日、夜になっても止まず、翌日も傘が役に立たないくらいの大雨と小雨の合間を縫ってチョウロンギー(Chowlonghee)にある食べ物や服・お土産などのお店が無数に集まるバザールNew Marketを散策。

カルカッタ3日目、少し小振りになった隙に地下鉄に乗ってElgin Roadへ。この通りは比較的大きな本屋Cross Road、Anokhiの入った高級複合デパートForum/Shopper’s Stop、輸入食品を置くスーパーC3が近距離に固まっているため我が家必須の立ち寄りポイント。近くにおいしいベンガル家庭料理レストランKewpiesもあるので昼食がてら友人にカルカッタのセレブスポットを見せてあげようかと思ったのだ。

が、目的地の最寄り駅であるRabindra Sadan駅の階段を登ってみるとなんとビックリ街は水浸し。くるぶしくらいの水位がある。


もちろん川ではない。
普段は無理矢理5車線くらいになっている道が
たったの1車線に!!
しかもみんなおとなしく走ってる!!






カルカッタは雨が降るとすぐに増水するようだ。普段は暴走しているバスやタクシーもゆ~っくり走っている。 Elgin Roadまでは歩いて10分程度なのだが、これから高級デパートに行く身であることを考え、濡れないように普段は利用しないカルカッタ名物『人力車』に乗ってしまった。


シリーズ:私のいる風景
『人力車』


このカルカッタ庶民の足であり、インドではカルカッタだけに残っている乗り物・人力車は慢性化する交通渋滞の原因のひとつとされていて、州政府は1997年以降、新規ライセンスの交付をやめてしまったそうだ。近い将来なくなるカルカッタの名物である。



普段はカルカッタのセレブが集うElgin Roadも増水がひどく、レストランその他へ行くことはやめて夕方までデパートで時間を潰すことに。ここで友人(求職中)がインドのデザイナーズブランドのセレクトショップCIMAで高級インド服を早速カードで購入するという見事な買い物っぷりに感心。イギリス人デザイナーがデザインしたピンクと黒のワンピース風インド服でかなり可愛かった。私もインドを離れる際に、たいし堂氏にお願いしてみようと思う。

インドはビーズ刺繍や手織物などの高い伝統技術を持っているだけあって、昨今ではファッション業界が熱く、いかにも民族衣装的な服以外に、日本でも着られる”ちょいインド”なおしゃれ服やアクセサリーが多く、実は買い物も楽しめるのだ。


そして、夕方。
デパートから外に出た瞬間、驚愕。デパートの玄関口まで押し寄せる増水の波・波・波。買い物中に大雨が降っていたらしく、来たときよりも水位が膝上あたりまで増していた。もはや洪水。人力車大活躍。





ホテルで休憩したあと、夜10時発の北へ向かう電車までホテル隣のバーでビールを飲みつつ、同じ西ベンガル州にあるダージリンの天候を憂いていた・・・。

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